ねこうさぎ

チラシの裏で、やる気は常にマイナス方向。テンションは低めでお送りしております。

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特に何もないです

記号を並べただけです。

それを上手に並べる能力はありません。

言葉とは難しいもの。

カタチにするにはココロが足りません。

+++++++++++++++++++++++++

今日は朝から雪が降っている。
外に出る気などこれっぽっちも起きず、ゲームをしたりテレビを見たり本を読んだり…
いつもと大して変わらない気もする休日を過ごしていた。
晃は雪が積もるのかどうかが気になるらしく、ちょくちょく庭の方を見てる。
その様子は普通の子供なんだけど、晃には普通の子供にはない、いわゆる獣耳ってやつと尻尾があった。
朝はまだ積もっていなかった雪も、お昼を過ぎおやつをせがまれる時間になる頃には、地面の色を忘れるくらいには積もりだしていた。
このまま積もると雪かきが面倒だなぁ・・・なんて考えていると
「翠!」
大きな尻尾をゆっくり動かし、床掃除をしながら窓越しに空を眺めていた晃がコチラを振り返り
「お散歩行きましょう! お散歩!!」
立ち上がると両手を高く上げ、気合の入ったような表情で言った。
「やだよ・・・寒いし」
俺はテレビを付けコタツの天板に頭を乗せて、晃の提案を拒否する。
「おーさーんーぽー!行きましょう!」
「いかない」
晃が俺とテレビの間に入ってきたので、天板に頭を乗せたまま反対向いた。
「わざわざ降ってる中行かなくても良いだろう」
「行きたいのです!」
「明日でもいいじゃないか・・・」
「明日なんて言ってる明日なんてやってこねーのてすよ!!」
「・・・」
「・・・」
しばしの沈黙。
それでも俺が動かないことから抗議の意を表すべく、晃はバンバンハンと天板を叩き始める。
その振動で籠に積まれていたミカンがひとつ転がった。
「雪の中散歩に行きたい今は今しかないのですよー!」
腹のそこからため息が出た。
決めたら譲らないし、このままだと引っぱってでも連れて行かれそうだ。
ひとりで気ままに生活していた頃が少し恋しくなる・・・


「さ・・・さむ・・・」
外に出ての第一声はこれだった。
雪が降っているのだから寒いのは当然なのだが。
「おー!寒いですねー雪てすねー」
晃は傘も持とうとせず、空を見上げながら駆け出す。
家の前の道は車もそんなに通らず、天気のせいで人も通らないのだろう、思っていた以上に行きが積もっていた。
「このひんやりとした空気は嫌いじゃないのです」
「わかったから足元に気をつけて、傘もさして・・・でないとこのまま家に戻るぞ」
「アイアイサー!」
家に帰られたら困る晃は、どこかの青いペンギンに似た生き物を真似たような返事をした。
・・・最近やってたし、後ろで見てたもんな・・・
「どこまで散歩に行きたいんだ?」
「川の近くの公園てす」
徒歩で20分弱の寒くなる前まで続けていた、運動不足解消のための散歩コースだった場所だ。
「さぁ行くのですー!」
晃は傘をくるくる回しながら元気よく歩き始めた。
寒くてすぐにでも家に入りたい俺と正反対な元気さが正直羨ましい。
俺も小さい頃はあんな感じだったのかな、全然覚えてないんだけど。


公園に向かう間いつもと違う景色を楽しんでいるようだった。
雪の重みでお辞儀をしている植物にエールを送ったり、誰の足跡も付いていない場所にわざわざ足跡を付けに行ったり。
そして色々な話をした。
昼間見ているテレビの話。
庭に生えている植物の話。
ミカンとマシュマロについての話。
俺がいない間にたまに現れるらしい兄さんの話。
・・・兄さん、来てるのかよ。
「この前は都さんに動物園に連れて行ってもらいました」
「え?」
「あ・・・」
都さんは母さんの友達で、俺が学校に行っている間、たまに晃の面倒を見てくれていたりする人だ。
「動物園に行ったとか初めて聞いたぞ」
「ひゃああああああ、これは内緒の話てした!!」
「ほう」
「わわわわわ・・・忘れてくださいー!」
「迷惑かけてないならいいよ、楽しかったんだろ?」
「はい!」
寒さで頬を真っ赤にしながら、その寒さを吹き飛ばすような笑顔で返事をされた。
都さんに今度お礼を言わないといけないと思いつつ、最近は休日ほぼ引きこもりの自分は晃に何もしてあげてないなと思った。
そんなような事を前に言ったら「一緒にいられるだけで幸せってやつなのです」とか言われたんだっけ。
だとしてもなぁ。


「公園着きましたですー」
公園と言っても遊具があるわけではなく、広場と池、林になっている場所があるだけだ。
誰もいないし、子供が喜びそうなものがあるわけでもないのに、どうしてここに来たかったのか。
「走らないようにな」
「りょーかいです!」
走り出しそうな晃の後ろを付いて行きながら注意をする。
「おー!まっしろですねー!すごいです!!」
広場の地面は雪に覆われ白一色になっている。
「足跡が残るの・・・不思議てすねー」
歩いてきた道を振り返りながら晃が呟いた。
「この足跡は帰り道てすかね? 思い出・・・ですかね?」
「それはどういう・・・」
「ま!男は前だけ見て歩きゃいいのですけどね!」
「・・・・・・」
正面を向いた晃の顔は妙にキリっとしていた。
ああ、これは絶対何かの影響だな。
たまに本気なんだか影響されてるだけなんだかわからない時があるんだよなぁ。
「おお!近くで見ると凄いですねぇ」
林の中で、晃は両手を高く掲げながら上を見た。。
それにつられて俺も上を見る。
葉のない木々の枝に雪が積もっていた。
「白いお洋服ですねーとてもキレイです」
「そうだな。これが見たかったのか?」
「前に都さんが、これはいいものだー! と教えてくれたのてす」
「それで散歩に行こうって言ったのか」
「はいです」
晃と俺がいる音と雪の降る音だけが聞こえている。
寒いのは好きじゃないけど、たまにはこの冷たい空気も悪くない・・・かもな。
「せっかくだから写真でも撮っておくかな」
「じゃあ、せっかくだからお二人にもこの景色をおすそ分けするのです」
お二人って言うのは俺の友達で晃の遊び相手のことだな。
言われるままメールを送り、わりとすぐに返ってきた返信を見て晃は満足したようだった。
「そろそろ帰りましよー」
「ここまで来たんだから買い物して帰るか」
帰り道を少し変えれば途中にスーパーがあるのだ。
入ってきたのとは違う出口に向かって歩き出す。
「何を買うんですか?」
「夕飯なにが・・・」
「カレー!」
即答だった。と言うか最後まで言わせてもらえなかった。
カレーならわりと楽でいいや。
「晃のかれーな包丁捌きを見せてやるのです」
「・・・振り下ろすのだけはやめてくれ」
「それは反省してるのです」
以前、思いっきり包丁を振り下ろそうとした前科があるのだが、
やりたいと言う気持ちがあるならちゃんと教えればいいのかな。
「それなら少しだけ手伝ってもらおうかな」
「おー!!多めに作って明日はカレーうどんにしましょう」
「・・・明日は来ないんじゃなかったのか?」
「カレーうどんを食べる明日は来るのです!カレンダーに書いておけば完璧!です!」
ぐっとガッツポーズする姿がなんだかおかしくて、思わず吹き出した。
晃にはそれが不満だったらしく少しの抗議があったが、話題はすぐ別の事になる。
とても楽しそうに話をするのは見ていて気持ちいものだった。

これを当たり前としていられるように、大切にしよう。
そう再確認した日だった。

だがしかし、やっぱり寒いのは嫌いだ。
[ 2016/02/08 00:22 ] 歪んだ呟きマイナス |
ぷろふぃーる?

さーき

HN:さーき
種族:忘却人間(Lv74)

つぶやき


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